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保健師の立場から社会福祉士への期待

株式会社RETICE
保健師・精神科認定看護師・相談支援専門員
東 美奈子氏

私は保健師であり、社会福祉士ではありません。
保健師の立場から社会福祉士への期待をお伝えしたいと思います。

看護ができない患者はいない(中村久夫先生の言葉)

どのような状態であっても「看護師のかかわり」はできます。
対話が一番の治療であり、急性期であっても、混乱しているときでも対応できます。その時に何を語るか。こころに届く言葉が大事です。

アセスメントが大事です。その人の想いをくみ取ります。そのためにコミュニケーション能力を必要とします。
専門用語ではなく、平易な言葉でわかりやすくお話しすることです。

マズローの5段階欲求にそって見立てを支援します。

生理的、安全の欲求は基本的欲求といわれますが、それが揺らいでいると暮らしがうまくいきません。

最初に丁寧な見立てと欲求を満たすための関わりが必要となります。
そのうえで、楽しみをもち、感動しながら自分らしく暮らす。リカバリーを支援し、その人らしい暮らしを実現できるよう支援します。

”違和感”は私を動かす動機付け

仕事をしているなかで、もどかしい様々な違和感を感じることが多々あります。退院したらすぐに状態が悪化する糖尿病患者。自己決定権がない精神科病院や施設。利用者が中心にない地域包括ケアシステム。

何もないならつくっていけばいい。

”怒り”は私の瞬発的なエネルギー

「できない・・」という言葉をよく聞きます。それを「できる、やる」に変えていく。ひとりでやると、「あなただからできる」といわれてしまう。だから仲間づくりが必要なんです。

”感動”は私の継続できるエネルギー

利用者の変化や、地域の変化、仲間の変化。
そして笑顔と「ありがとう」という言葉。
それが感動し、次に頑張ろうというエネルギーになります。

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なぜアウトリーチ支援にこだわってきたか

支援を求めてこない人にたいして、最も支援が必要なんです。
それに対しては出向いていく。

生活の場を見なければわからないことは多々あります。
利用者にとって一番リラックスできる場所で本音を聴きたい。
ゆったりした気持ちで関われます。

アウトリーチによる支援を中心に、官民共同で実践した結果見えてきたもの

出向くことの意味
住民参加型の資源ができてきます。
最初は遠巻きで見ていただけの人も関わってくれるようになりますし、利用者が次の人の支援者になることもあります。
その地域に合わせた形で実践できるのです。

官民協働することである、お互いの得意分野を担っていきます。
それにより、無理せずに継続できます。
こちらからは、行政に現場の声を伝えます。

継続は力なり
継続することで仲間が増えて地域の資源となっていきます。

「人もち人生が待っている」
困ったときに助けてくれる仲間が増えていきます。

 

支援を実践するうえで、倫理綱領を今一度読んでみることも必要です。
個人の権利の尊重は表面的ではダメ。
「どうしてそういうことを言うんだろう?」
丁寧に考えていきます。

「~できるわけないでしょう」
なんて言葉がよく聞かれますが、本人の意思に沿った支援、人権を守るといった倫理要綱に立ち返ってみてはいかがですか。

専門性と言いますが、実際の支援は単独の専門性では効果が限られます。医師、保健師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士、などなどそれぞれの専門性の重なりで支援が行われます。

 

社会福祉士への期待

今一度、原点の戻って社会福祉士としての専門性を自覚することが大事です。

そして、他職種をうまくつかってください。社会福祉士の方々は他職種とのつきあいがあまりうまくないように感じます。
調整力こそ、社会福祉士の専門性です。

利用者の尊厳を守り、権利を守り、寄り添って力を引き出して、ともによりよい社会をつくる先陣を切ってほしい。
社会福祉士の皆さんに期待します。

講演を聴いて

社会福祉士として、だけでなく、福祉・介護の業界で働く上での心構えについて、今一度考える機会をいただいたと思います。

違和感・怒り・感動

それぞれ働いている中で感じることが多くあります。
大事なのはそれを行動に起こすことだと思います。

そのためにアウトリーチ、出向いて行き、仲間をつくって活動していく。

また、それぞれの職種に倫理要綱がありますが、それを読むことで日々の仕事について考えて反省し、明日に活かしていく。

社会福祉士に限らず、日々の仕事に活かせるお話でした。

 

日本社会福祉士会の倫理要綱

ソーシャルワーカーの倫理要綱

日本介護福祉士会の倫理要綱