老人ホームが空いている

NHKクローズアップ現代で「老人ホームが空いている」を放送していました。
見ましたか?

NHK クローズアップ現代プラスより

待機者が52万人の特別養護老人ホームに空きがある??
なんで?
全国で利用率が96%
空きベッドが2万床あるとのこと。

私のいる地域でも、特養でまだ空いたままのフロア、ユニットがあるという話を聞きます。
私は老健にいますが、申し込むとあっという間に特養の入所が決まる利用者様も多くいらっしゃいます。

ポレノン(pollenon)

理由は?

まずは、職員不足があげられます。
職員が基準に沿った人数がいないとフロアの一部を閉鎖します。そのまま利用者様を受けいると、基準違反として減算となり、介護報酬が減額されます。
それ以前に、基準の人員で運営できたとしても、基準ギリギリだと現場がやっていけない現状があります。あなたの介護現場はいかがですか?

次に、平成27年4月から、特養は原則要介護度3以上になったことがあげられます。
要介護度1や2でも、特養への入所希望はあります。特に認知症や独居老人だと要介護度は低くとも、在宅での生活が継続困難なケースが多いからです。
しかし、大量の待機者がいる中、必要度が高い人、つまり要介護度が高い人が利用すべきとのことでそのような決まりとなりました。

葛飾区の特養が取材されていました。


120床中、開設以来2年間、20床が閉鎖となっています。
職員不足が原因です。求人をかけても職員が来ないのが原因です。
求人広告を出してもほとんど反応なく、むなしく広告料を払う。どの施設もそんなことがしょっちゅうですよね。紹介会社に頼むとがっぽりと紹介料が取られる。それで辞められた日には・・・
この特養はようやく全室開くことができよかった。

と思ったら、近隣でまた特養が建設中。
職員の奪い合いがまた始まります。

山口県美祢市
私も山口県出身なので知っていますが、美祢はのどかでいいところです。


特養の施設長がリハビリ病院に営業。
高齢化が落ち着き、施設に空きがでている。
待機といっても、順番がきましたと電話しても「まだいいです」との返事。
とりあえず申し込んだ人も多く、それが52万人待機者のなかである程度の割合いることが考えられます。
そんななか、新たに特養新設計画が。
ふざけるな!と特養7施設の代表が抗議に。待機が100人超えているからとの理由だが、そうであれば既存の特養が利用者確保に奔走する必要はない。

  

  

 

もうちょっと正確な待機者情報が必要ですね。

サービス付き高齢者住宅(サ高住)

サ高住は国土交通省が主導して補助金を出して建設を推進しています。
最近、どんどん増えています。

いろいろ老人ホームができていますが、それが有料老人ホームなのかサ高住なのかよくわかりませんね。サ高住も建物内にサービスを揃えていて、一般の人にはどうなんだかわからないでしょう。

愛知県西尾市
地域にサ高住が1,2,3,4,・・・15。どんだけ多いか。

  

  
ほとんどが部屋が埋まらず、中には建物は建ったが開設前に会社が倒産した事例があるとのこと。建設着工したが、鉄筋を埋めたところでストップしているところも映っていました。
運営しているところも、赤字でいつまで続けるか・・・
退去させられた人の家族が憤っているインタビューもありました。

  

国交省の目標を進めるほどにこのような事例が増えそうです。
なんでこんなにと思いますが、特典があります。
まず補助金。建設費の1/3でしたか、補助金が下ります。
そして固定資産税が減額されます。
地主さんなどに~ハウスなどの建設大手企業がどんどんセールスします。
リースバックという、空床保証もありますが、それがトラブっているとも聞きます。

  

セールス自体は悪くないと思います。
しかし、普通のアパート経営と違い、サ高住はリスクが高かったのでしょう。

  

入居されていた利用者様が、もしサ高住が倒産したら被害を被ります。どこか施設をさがさなければなりません。今度は入居金が必要となる有料老人ホームあたりになるのでしょうか。

介護職員さんも心配です

今回放送の中では触れられていませんでしたが、そういったところに勤めた介護職員さんが心配です。サ高住だと建物内にある訪問介護事業所(ヘルパー事業所)の所属となっていたでしょうが、経営難だと給与なども不安定だったでしょう。
もう介護の仕事はこりごり。
と離れていってしまうのは、本当に残念なことです。
前半にでてきた特養はしっかりと運営し制度面も整えていましたが、サ高住など新規参入してきた企業はそういった面が不十分なところもあります。(もちろん、しっかりした計画の元運営されているサ高住もあります)

介護業界もサバイバル的な環境になってきたな、というのが感想です。


TONE