介護ロボットの活用とその可能性
~介護の未来のビジョンは誰が描くのか~

大泉特別養護老人ホーム 施設長  中迫 誠 氏

鉄腕アトムはまだいない

介護支援ロボット「HAL」を導入するとき、介護職員さんは鉄腕アトムがやってくるかのような期待感があったそうです。
しかし、そうではなかった。
それだけ利用者様の移乗介助は腰に負担がかかるということでしょう。
腰に装着して、大柄な人でもひょいと移乗できる。そんなイメージを持っていました。

マイクロダイエット

この例だけでなく、今現在の介護ロボットはまだまだの段階であります。
それを補助金つけるからと、国は介護職員不足の対策の一つとして、介護ロボット導入を進めようとしています。
しかし、まだ介護ロボットがあると人が1人少なくてもやっていける。そんな世界はまだまだ先のように思います。

ロボットというよりは機器といったほうがピンとくるでしょう。

職員を腰痛から救う 大泉特別養護老人ホームの取り組み

この特養では様々な福祉用具の機器を導入しています。
職員の腰痛を防ぐために「ノーリフト」の考えを実行しています。

車いすのアームレスト部分が跳ね上げ式のものにすべて変更。
スライディングボードをしようして持ち上げない介護をしています。

介護用リフトを導入して、2人介助で持ち上げないことを実践しています。
しかし、リフトはセッティングから5分時間がかかります。
それでは間に合わないので、2人介助でさっとやってしまう。
それだと問題解決にならないし、業務の見直しで時間をかけられるようにしようということに手をいれています。

ちなみに、HALですが、装着する練習が必要とのこと。
3分以内での装着を目指します。しかし、半数以上はなかなかそこまでできない。
また、ノーリフトの介護をやっていると、あまり使う場面が出てこない。
腰痛持ちの職員数名は使いたいとのことで、使用しているとのこと。

しかし間違いなく人材確保が難しくなる中、介護ロボットにも進化してもらい、人材不足を補うものでなければ現場がなりたたなくなってきます。今ある機器でもうまく使えば負担軽減には役立つでしょう。

業務用トランシーバー
かーるくん

などは、検討の余地ありと思いました。
寝ながら無理なくしっかり伸ばせる健康・運動器具

 

これからの介護

中迫氏のお子様が高校生で進路指導の時に、担任の先生に介護の学校に行きたいと希望を出されたそうです。
すると、先生が「介護は先々生活できないのでやめておきなさい」と三者面談時に言ったそうです。
先生はまったく悪気はなく、逆にすごく親身になってそのようなことを言われました。

人材不足でロボット。

というのではなく、介護職には未来があるということを示していく必要があります。
介護の仕事の魅力も伝えていかなければなりません。
おそらく、誰もが将来介護のサービスを受ける立場になります。
それが介護に負のイメージが付き、働く人がいないと結局自分にかえってくる。
ロボットは介護の負担を軽減する手段の一つで、介護職員の意見をもとに改良を重ねていかなければ、いいものになっていきません。

今回、この講演を聴き、介護ロボットについての生の情報を得たことは有益でした。
それとともに、自分たちが介護業界のイメージアップをしていくことの重要さにも、改めて取り組んでいかなければならない。政治的な運動をすることも必要かもしれない。しかし、自分の周りの人たちに、介護の仕事はいいですよ!ということも、自分たちの仕事の魅力を伝える立派な活動だと思いました。




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